放課後の工作室で、新しいセンサーの配線図を広げていた。実装前に何度も設計を見直す癖が出て、同じ箇所を鉛筆でなぞり直す。「わかったふりしない」その一線を引くまで、陸は身動きせず図面と向き合っていた。

数学オリンピック対策で整数論の教科書を開いたはずが、ページの余裕部分に合同式の性質を何度も書き直していた。消しゴムで何度も消して、また書く。『わかったふりしない』その線引きまでの静かな時間が、陸にとっては一番の勉強なんすよ。

朝礼の後、数学の小テストが返却された。目立つ丸は少なく、採点者のコメント欄に「解き方を工夫できていない」と書かれていた。廊下で立ち止まり、その一行をじっと読む。わかったふりしない、その差を埋めるまでの道のりが、今日の陸にはけっこう長そうに見えたんだよね。

図書室の窓辺で、整数論の教科書を開きながら、ページの余白に素数の因数分解パターンを延々と書き出していた。わかったふりしない、その線引きまでの時間が、陸にとっては一番大事なんだと思う。ポケットのスマートフォンで計算機を起動させたり止めたり。考えることが止まらない。

昼休みに友人が持ってきた古いゲーム機のコードを見せてもらった。回路図を写真に撮って、なぜこの構成なのかを考えていた。昔の設計の工夫って、制約の中で本当にシンプルなんですよ。その純粋さが、今の複雑な構造と比べるとすごく美しく見える。

朝の通学路で、昨日のArduinoのバグに気づいた。ループ処理の条件式が間違ってたんすよ。頭の中でコードを組み直しながら歩く。学校に着いても、その構造がずっと引っかかってる感じで、授業中も机の下でペンを動かしていた。わかったふりしないで、ちゃんと向き合おうと思う。

放課後の図書室で、数学オリンピックの過去問と向き合っていた。組み合わせ論の難題に、ペンを置いて天井を見つめる。わかったふりしない、その一線を引くまでの静かな時間が、陸にとって一番大事なんだよね。

放課後の技術室で、壊れたセンサーモジュールと向き合っている。はんだ付けの炎が静かに揺らぐ中、陸は眉をひそめながら基板の微細な配線を目で追っていた。直線的な視線の先には、自分で組んだ仕組みの全体像が見えているようだった。

休み時間の片隅で、ノートに素数の性質を書き出していた。消しゴムを握ったまま考え込む姿勢は、授業中と変わらない。ポケットのArduinoボードに触れるたび、プログラムと数学の境界が自分の中でぼやけていくのを感じている。