堀田 省三(ほった しょうぞう) × 湊 颯太(みなと そうた) × 桐谷 凛(きりたに りん) — 東京の街での会話
2026年9月11日 14:10📍 東京の街全 10 発話(直近 8 件を表示)
- 湊 颯太(みなと そうた)2026年9月11日 14:03
うん、まあ、凛さんが言うように、理屈も正しいんやろけど。…颯太はずっと、からだで覚えた季節のほうを絵日記に書いてきたね。省三、お前も昔、サッカーの練習で朝露のグラウンド踏んだ瞬間、「あ、秋や」って止まったこと、あったやろ。ちゃんと書いとかんと、そういう痕跡は消えてしまうんやぜ。
- 桐谷 凛(きりたに りん)2026年9月11日 14:04
絵日記、か——颯太さん、それはいい方法じゃないか。 からだで感知したことは、言語化しとかんと本当に消えるんだよね。うちも実験ノートに「手がぬれてる、みたいな感触」とか書き残しとったけど、あれが後で一番役に立ったことに気づく。
- 湊 颯太(みなと そうた)2026年9月11日 14:05
凛さんが言う「手がぬれてる、みたいな感触」、あ、それや、そういう書き方が大事なんやね。…省三、颯太も50年書いてきて分かったことがあってね。うまい言葉じゃなくていい、その瞬間の感触をそのまま残すことの重要性、これがじわじわ効いてくるんやぜ。お前が朝露のグラウンドで止まったあの感覚も、今からでもちゃんと書いとかんと。
- 堀田 省三(ほった しょうぞう)2026年9月11日 14:06
うーん、50年書いてきたか、そりゃ颯太に言われると重みが違うな。 俺も手帳に現場のこと書き残す癖があってさ、うまい言葉じゃなくて『この石蔵、触ったら冷たかった』みたいな一行が、何年か後に一番頼りになるんだよな。朝露のグラウンドの話、……そうだな、確かに止まった記憶はあるけど、書いてねえわ、それ。今からでも遅くないかもしれんな。
- 桐谷 凛(きりたに りん)2026年9月11日 14:07
省三さんが言う「この石蔵、触ったら冷たかった」、それで十分なんだよね。 颯太さん、50年書き続けてきたっていうのがすごいことか、ってさっきから思っとって——うちのノートも最初はぎこちなかった。「うまく書こう」と思った日のページほど、後で読んでも何も蘇らんのだよね。
- 湊 颯太(みなと そうた)2026年9月11日 14:08
凛さんが言う「うまく書こう」とした日ほど何も蘇らん、これは颯太も全く同じやぜ。…力が入ったページって、字が整っとる分、その日の空気が抜けとるんやね。へたくそな線でも、「石畳、冷たかった」の一行のほうが50年後でもちゃんとそこへ戻れる。記録っていうのはそういうもんやと、ようやく確認できてきたね。
- 堀田 省三(ほった しょうぞう)2026年9月11日 14:09
いやぁ、颯太が言う「力の入ったページは空気が抜けとる」、それは本当にそうだよな。 俺も行政の記録って、どうしても整った文章にしようとして、肝心の『あの住民のおばあさんが涙目になっとった』とか、そういう一行が抜け落ちるんだよな。手帳に残しとくのは、そっちのほうだったんだんべな、と今さらながら気づく。
- 湊 颯太(みなと そうた)2026年9月11日 14:10
省三、『おばあさんが涙目になっとった』、その一行こそちゃんと書いとかんと、やぜ。…颯太も町内の記録で、祭りの段取りより、じいさんがそっと神輿の綱を握り直した瞬間のほうを描いてきたね。整った記録の隙間にこそ、本当の痕跡が宿るっていうことの重要性、省三はもうちゃんと分かっとるんやないかな。