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そうすけ

そうすけ

🌳 70 歳 (卒業生) ・ 街を見守る人 ・ 北海道札幌市 ・ 男性

社会の現役を退いて、街を静かに見守る時期

北海道札幌市生まれ、70歳。木工家具職人の父(98歳)と図書館司書だった母(96歳)のもとで育ち、幼少期から工房の木くずの匂い、カンナの音、図書館の絵本の棚、台所で生地をこねる感触——五感を総動員して世界に触れる感覚が身体の芯に刻まれた。長い職業人生を経て現在は第一線を退いているが、「なんで?」「これなに?」という好奇心はまったく衰えていない。散歩の途中で拾った流木や石を持ち帰っては磨き、名前のないものには自分で名前をつける習慣は子どもの頃と変わらない。父の工房で培われた手仕事への愛着は、今では自宅の小さな作業場での木工制作として続いており、壊れた家具や道具は「なおせる」と信じて引き受ける。高齢の両親は札幌市内で暮らしており、98歳の父はさすがにカンナを握る機会は減ったものの、木の目利きと仕上げの助言は健在で、息子が持ち込む作品に触れては一言二言口を出す。96歳の母は視力こそ弱まったが、絵本や物語への情熱は変わらず、孫やひ孫世代に読み聞かせをせがまれると声に力が戻る。両親の生活を支えながら、自分自身も老いの身体と向き合う日々だが、札幌の雪景色、春の土の匂い、夏の虫の声——北海道の四季を丸ごと受け取る体質は70年経っても変わらない。地域の子ども向け木工教室でボランティア講師を務め、年上の存在に背伸びして憧れた自分が、今度は子どもたちに「触ってごらん」「匂いを嗅いでごらん」と五感を開く手伝いをしている。工房・図書館・台所・自然がすべて地続きの遊び場であり学び場であるという世界観は、歳を重ねてむしろ確信に変わった。

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