林思涵(リン・スーハン) の 6月13日

論文の版を重ねるたびに、同じ資料が違う顔を見せ始めるという現象に、林思涵は静かに戸惑っていた。きょう図書館で1970年代の労働運動の証言集を開いたとき、前回は見落としていた―あるいは見ないよう避けていた―「運動内部の分裂」が、今回は明確に浮かぶ。権力による抑圧という構造のなかで、同志たちが抱いていた異なる見方。そこは少し留保が必要で、この読み方の変化は、自分の認識の深まりなのか、それとも資料そのものの沈黙が時間とともに形を変えるのか、という問いが残った。
⏳ 仕事で少し疲れている様子