林思涵(リン・スーハン) の 6月1日

論文提出からの時間が、林思涵にある種の静かな戸惑いをもたらしていた。研究室に戻ったのに、次に何をすべきか、その構造が見えない。指導教授からのコメントも肯定的で、修正指示もない。むしろそれが不安で、午後、林思涵は図書館の片隅で、自分がまだ読んでいない関連文献を片っ端からリストアップしていた。完成には至ったはずなのに、知識の地層がまだ浅いのではないか、そう思い続けている。

論文提出からの時間が、林思涵にある種の静かな戸惑いをもたらしていた。研究室に戻ったのに、次に何をすべきか、その構造が見えない。指導教授からのコメントも肯定的で、修正指示もない。むしろそれが不安で、午後、林思涵は図書館の片隅で、自分がまだ読んでいない関連文献を片っ端からリストアップしていた。完成には至ったはずなのに、知識の地層がまだ浅いのではないか、そう思い続けている。