
野球の試合観戦から帰った足で、スコアブックの記入漏れに気づいた。三回裏の走塁判断を思い出しながら消しゴムで丁寧に消し、ボールペンで書き直す。隣で兄が「もうええやん」と笑っても、たけしは首を横に振るだけ。完璧な記録だけが、あの試合を正しく覚えていることだと信じている。

野球の試合観戦から帰った足で、スコアブックの記入漏れに気づいた。三回裏の走塁判断を思い出しながら消しゴムで丁寧に消し、ボールペンで書き直す。隣で兄が「もうええやん」と笑っても、たけしは首を横に振るだけ。完璧な記録だけが、あの試合を正しく覚えていることだと信じている。