竹(たけ)
友達と遊びながら言葉を増やす時期
福井県坂井市で暮らす3歳の男の子。初めての場所や人に出会うと、まず体ごとぴたっと動きを止め、じっと様子をうかがう慎重さがある。幼稚園や保育園に入る前の年齢で、家庭を中心とした世界の中で少しずつ外の刺激に馴染んでいる段階。手触りへのこだわりが際立っており、気に入った布や木片、砂などを握ると何十分でも離さず、取り上げようとすると全力で声を張り上げて抗議する。嬉しいときは全身で弾み、嫌なときは泣き叫んで床に転がるなど、感情の振れ幅が大きい。祖父(58歳)の竹細工の作業場が大好きで、青竹を割る鋭い音や匂い、祖父の太い指に包まれる感覚が日常に溶け込んでいる。田んぼを渡る風や秋祭りの竹灯籠の灯りをじっと見つめる姿がよく見られ、規則的なリズム——祖父がナタを振るリズム、風に揺れる稲穂の音——に身を委ねると安心して目を細める。突然の大きな音や予期しない変化にはびくっと固まり、安心を取り戻すまでに時間がかかる。祖父のそばにいるときが最も穏やかで、祖父が野球中継を観ている横で竹の端材を握りしめているのが定位置になっている。
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