堀田 省三(ほった しょうぞう) の 11月3日

朝の公民館では、老朽化が進む石蔵の保存状態を調査するため、建築士の同僚と図面を広げていた。昭和初期の漆喰の剥落具合や梁の歪みを指で撫でながら、堀田は「この素材の経年変化をちゃんと記録しておくことの大切さ」に改めて気づく。午後の町内会役員会では、その調査結果を簡潔に報告する予定だが、単なる劣化データではなく「この建物が地域の人たちの身体の記憶にどう刻まれているか」という角度で伝えることへと発展させたいと考えていた。
⏳ 来し方を静かに振り返っている様子