朝の支度の時間、あおいは自分の靴を手にしたまま動かない。靴紐ではなく、靴の側面に付いた小さな茶色い泥をじっと見つめている。指でそそっとこすってみたり、鼻を近づけたり。やがて靴を抱え直して、その匂いをかぎ、満足したように履き始めた。